アパホテル成功の理由

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アパホテルは、不動産のオフバランス化を避け、自社所有のため高利益率のまま事業拡大しています。アパグループは、バレッジドリースやホテル事業の投資により、節税と規模拡大の両立にも成功していますね。


(1)アパグループの業績 利益率が非常に高い

  1. 2015年11月アパグループ売上高 約900億円
  2. 2015年11月アパグループ経常利益 約272億円
  3. アパホテルは利益率だけでなく現金創出力もある
  4. アパグループは競合企業よりも利益率が非常に高い
  5. アパグループはホテル新規開業の減価償却費もある
アパホテルは、ホテル事業を急速に拡大しており、東京都心への集中出店を経営戦略にしています。アパグループは、マンション事業とホテル事業を2本柱にしており、利益率とキャッシュフローのより優良企業になりました。

アパホテルと星野リゾートを比較すれば、アパグループは土地や建物をオフバランスせずに自社保有を続けていることに特徴があります。アパホテルは、キャッシュフローがよく不動産を売却する必要がないため、自社所有による高い利益率のメリットを最大限に享受しています。

アパホテルは、新規出店やホテル買収により経営拡大を続けており、減価償却費の継続的な発生も続いています。不動産は、手元資金が回転すれば急速に拡大するだけでなく、銀行借入を使うことにより資産を急激に増やすことができるということですね。
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(2)ホテル事業は不動産の中でも特殊

  1. 不動産は景気により時価が変動する
  2. 不動産は取得価格が収益性に影響する
  3. 住宅事業の黒字をホテル事業の投資で利益を圧縮
  4. アパホテルはキャッシュフローを高めることで借入継続
  5. アパホテルは需給の変化により宿泊価格が変動する
  6. アパホテルは客室稼働率を100%以上にすることに成功した
アパグループは、不動産事業を経営しているため、不動産事業による景気変動の影響を直撃しやすい経営でした。不動産売買は、取得価格が収益性に影響するだけでなく、景気が悪化すれば売却できずに倒産することがよくあります。

不動産事業は、銀行から巨額の融資を受けるレバレッジが魅力になるため、貸し剥がしにあえば簡単に倒産します。不動産会社は、売上高が数十億円から数百億円に成長する会社は多いですが、一度失敗すれば経営破綻しやすいですね。

アパホテルは、ホテル事業のキャッシュフローを高めるために、宿泊価格を変動させたり休憩利用による客室回転率を高めることも行っています。アパホテルは、ホテル事業による継続的な現金収入があるため、銀行からの長期融資とホテル事業拡大に成功したということですね。

(3)アパホテルの財務戦略

  1. 会長と社長は信用金庫出身
  2. 不動産は好景気と不景気の波が激しい
  3. レバレッジリースの活用による利益繰り延べの節税
  4. 不動産事業からホテル事業に進出して現金収支を改善
  5. REITを組成すれば賃貸形式により収益性は低下してしまう
  6. アパホテルは土地と建物を自社保有して収益性を高めている
  7. アパホテルは各地のホテル建設により銀行融資の分散に成功している
アパホテルは、自伝の~に紹介されていますが、創業者夫婦は信用金庫出身のため財務戦略に強い会社です。アパグループは、レバレッジリースの活用による利益繰り延べも行っており、不動産事業の景気変動の波も乗り越えました。

アパグループは、不動産売買を事業の中心にしてきましたが、アパホテルを設立してホテル事業への進出を決断しています。アパホテルの特徴は、都心部への出店拡大を続けていますが、土地と建物の自社所有を続けていることです。

☆イオン~をまとめましたが、手元資金に問題のある収益性が低い会社は、REITを組成して証券市場に売却することで資金調達を行いました。REITのメリットは、新規上場により資金調達と固定資産を切り離すことができるものの、デメリットは賃料支払いにより収益性は低下することでしょう。

アパホテルは、地方のホテルが完成したときに地方銀行の支店長を招待しているため、地元銀行との付き合いも行っているようです。アパホテルは、銀行融資の資金調達先を分散することにより金利引き下げ競争をさせているだけでなく、貸し剥がしによる資金ショートのリスクを減らしている可能性が高いですね。

(4)アパホテル評価が旅行サイトで低い理由

  1. アパホテルはホテル比較サイトの評価が低い
  2. アパホテルは自社の会員システムに誘導している
  3. アパホテルは自社の会員システムが優遇される仕組み
  4. アパホテルのリピーターはアパの会員システムを使って宿泊する
  5. アパホテルの利用ユーザーはアパの会員システムに移行が進んでいる
アパホテルは、ホテル比較サイトの評価が低くなっているため、客室稼働率が低くなっているイメージもあるでしょう。アパホテルの真相は、客室単価を大幅に値上げしているのにも関わらず、満室に近い絶好調になっていますね。

ホテル経営は、楽天トラベルやじゃらんなどのホテル比較サイトによる手数料ビジネスは、コスト増加により利益減少の要因になります。ホテル比較サイトは、集客力を高める効果もありますが、ブランド力の高いリピーターを獲得している企業は自社システムを活用しています。

アパホテルは、アパの会員システムの還元率を高めることにより、リピーターを移転させることに成功しています。アパホテルは、客室単価の値上がりにより比較サイトの評価は低くなりますが、リピーターを自社システムで獲得していることの証明と言い換えることもできるでしょうね。

(5)アパホテルは耐震偽装問題を資産売却して乗り切る

  1. アパホテルは田村水落設計の問題物件があった
  2. アパホテルは姉歯事件の耐震偽装問題による風評被害を受けた
  3. アパホテルは貸し剥がしによる融資返済に対応する必要があった
  4. アパホテルはリーマンショック前に土地や建物の売却処分をすすめた
  5. アパホテルはリーマンショックによる経営悪化が最小限度にとどまった
  6. アパホテルはリーマンショック後に格安になった不動産を底値で買い続けた
耐震偽装問題は、姉歯設計事務所の設計物件が問題になっており、日本の建物の信頼が崩壊した事件でした。アパホテルは、耐震偽装問題の風評被害が直撃したため、銀行から融資返済を求められる貸し剥がしにあっています。

アパホテルは、リーマンショック前のミニバブルのときに土地や建物の売却処分を行っており、融資返済を行っています。不動産市況は、リーマンショック後の景気悪化で大きく変化しており、担保処分できない土地や建物も溢れていました。

アパホテルは、リーマンショック前の不動産市況がよいときに不動産を売却しており、リーマンショック後の安値による買戻しに成功しています。アパホテルは、ホテル事業による日銭を稼ぐことができるメリットだけでなく、不動産調達価格を引き下げることにより収益性と成長を両立していますね。

(6)アパの大浴場

  1. アパホテルは水周りが綺麗になる
  2. アパホテルはお風呂の満足度が高い
  3. アパホテルは水道代を節約することができる
  4. アパホテルは水周りの修繕費を節約することができる
アパホテルは、ビジネスホテルの中でも部屋は狭いデメリットがあり、テレビやベッドが大きいことがメリットでしょう。管理人は、アパホテルと有名シティホテルを比較したときに、大浴場のメリットを強調したいと思います。

水周りは、カビなどにより痛みやすいため、シティホテルであっても痛んでいることはよくあります。一応付け加えておけば、外国人観光客がホテル業界に大きな収益をもたらしたため、ここ数年で改装を順番に行っているところも多いですね。

アパホテルは、大浴場での入浴が中心になるため、水周りが非常に綺麗な状態で保たれています。アパホテルの大浴場は、水道代を節約することにもなっているため、コスト削減と顧客満足度を両立させていますね。

(7)社長を広告塔にすることにより広告費削減


  1. タレントを広告塔にすればコストがかかる
  2. タレントを広告塔にすればスキャンダルによる被害が大きい
  3. ベッキー不倫事件はスポンサーの株主に様々なコストが発生した
  4. アパホテルは創業者一族である社長がイメージキャラクターになることで解決した

ベッキー不倫で破産をまとめましたが、イメージタレントの不祥事があれば、企業価値に大きな悪い影響があります。スタジオアリスの株主、ベッキーをイメージタレントとしていた被害者になっており、PRビデオ差し替えやベッキーデザインの衣装など損害賠償を請求する義務があるでしょう。

企業のブランドイメージは、しばらくの間は消えることがないため、ベッキー不倫事件はCM費を捨てた以上の打撃が企業に発生するということですね。アパホテルは、社長を広告塔にしたことのインパクトが大きかったため、テレビ番組や看板でも話題になりました。

アパホテルは、創業者一族の社長をイメージキャラクターにすることにより、広告費を削減しながら認知度を向上させることに成功しています。アパホテルは、不動産売買とホテル事業のキャッシュフロー管理が得意なだけでなく、広告宣伝費を削減しながらイメージアップにも成功していますね。
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