(1)コンテンツ会社の倒産
コンテンツ会社は、製造業のように設備投資が少額のため、大ヒットがあれば業績は急激に拡大します。コンテンツ市場は、スマホのシェア拡大によるアプリ市場の拡大により、変化の早く競争が激しい市場になっています。アプリ市場であれば、アップストアを通じて全世界のゲーム会社が競争相手になっているため、任天堂やソニーは成長が難しくなってきました。コンテンツ会社は、CD販売により巨額の利益を得てきましたが、価格が高すぎるためCD販売枚数は減少が続いています。
パズドラやモンスターストライクは、ソーシャルゲームに人材を引き付けており、アニメ製作だけで利益を得ることは難しくなっています。スマホの普及は、小遣いがスマホの通信料やアプリに消費されているため、上手に携帯電話を利用した会社が生き残っていると言えそうですね。
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(2)マングローブの会社概要
- 2002年設立
- アニメ制作会社
- 自社作品の製作も行なってきた
- アニメは他社が使用権を所有
アニメ製作会社は、差別化が非常に難しい業界になっており、原作者やテレビ会社とは立場が異なります。テレビアニメは、ジャンプ関連や妖怪ウォッチのようなゲーム派生が人気になっており、聞いたことのある方はいるでしょう。
アニメは、コンテンツビジネスになっているため、使用権を所有していれば幅広く収益化することができます。マングローブは、有名アニメの製作を手掛けていますが、コンテンツを資産化して自転車操業が脱することに失敗していますね。
(3)有名コンテンツの収益化
- 原作の連載
- 原作のコミック販売
- 原作のテレビアニメ
- 原作のテレビゲーム
- 原作の映画
- 原作の主題歌ビジネス
- 原作の関連グッズ販売
- 原作のパチンコ版権利用
- 原作のCMや店頭販促活動に使用
マングローブは、アニメ製作を行なっており自社製作と受注製作を行なっていますが、アニメの使用権所有が重要になります。視聴者数の多いテレビアニメは、ワンピースやナルトのような漫画が原作になっており、週刊ジャンプに連載しているときから人気になっていますね。
週刊ジャンプは、ドラゴンボールや北斗の拳などの人気漫画を連載してきており、テレビアニメ化前に人気を獲得しています。北斗の拳は、漫画やテレビアニメだけでなく、テレビゲームやパチンコなどの版権ビジネスでも使われているコンテンツですね。
(4)マングローブの業績
- アニメーターは契約社員が中心
- マングローブの売上高2013年10月期 約10億円
- マングローブの売上高2014年10月期 約5億円
- マングローブは民事再生ではなく破産を選択している
アニメーターは、専門学校に通う若い学生が多いため、給料や労働時間の状況が悪くてもなりたい人は多いのが現状です。マングローブの業績を見れば、売上高が半分に激減しており、競争が激しい中で収益化は難しいことが分かります。
マングローブの負債総額は、3億5000万円ありますが製造業ではないため、実質的な資金繰り破綻と言えるでしょう。マングローブの倒産は、民事再生ではなく破産を選択しており、版権を持たないアニメ制作会社は買い手がないのでしょうね。 スポンサードリンク
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