東芝粉飾決算で株価暴落

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東芝は、粉飾決算で株価暴落していますが、PTSでは取引が成立しています。東芝は、役員をリストラして再出発することになると思いますが、値上がり期待による投資も行われているようですね。


(1)粉飾決算による倒産と上場廃止

上場企業は、監査法人や公認会計士の会計監査を受けていますが、粉飾決算が発生するのはよくある話です。株主は、PERやPBRなどの数字を参考に投資する人もいるようですが、基の数値になっている有価証券報告書が確実であれば参考になるでしょう。

監査法人は、上場企業から会計監査料金を受取っていますが、粉飾決算を見抜けないことがありました。カネボウは、日本を代表する上場企業でしたが、粉飾決算の発覚により倒産しており身売りしています。

株式投資は、暴落している銘柄を購入することができれば儲かりますが、倒産してしまえば株券は紙くずになってしまいます。日本の証券取引所は、上場審査がゆるいだけでなく、粉飾決算の罰則もゆるいため特定の企業だけに投資するリスクが高くなっているのが現状ですね。
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(2)東芝の業績予想が未定に偏向

  1. 東芝2015年3月期業績予想 売上高6兆7000億円
  2. 東芝2015年3月期業績予想 営業利益3000億円
  3. 東芝2015年3月期業績予想 当期純利益1200億円
  4. 東芝2015年3月期配当は8円を予定 中間配当4円と期末配当4円
  5. 東芝は業績予想を未定に変更しただけでなく配当を無配に変更
東芝の2015年3月期決算予想は、増収増益の決算予想になっており、株主に対して好調であることをアナウンスしてきました。東芝の決算は、粉飾決算がなければ売上高と営業利益は3期連続の増収増益予想であったため、為替レート円安ドル高による好調が分かりやすい状況でした。

東芝の西田厚聰会長は、原発と半導体に選択と集中を発表しており、事業のリストラを進めてきました。東芝にとって不運であったのは、東日本大震災による福島原発事故によって、原発市場にストップがかかったことです。

東芝の半導体事業は、アベノミクスによる為替レート円安ドル高により競争力を回復しており、今後の展開に注目が集まってきました。東芝は、粉飾決算の発表と同時に配当を無配に変更しており、粉飾決算の規模に注目が集まっていますね。

(3)東芝の株価暴落

  1. 東芝2015年4月3日に発表 特別調査委員会の設置
  2. 東芝2015年5月8日に発表 決算発表延期と第三者委員会の設置
  3. 東芝の株価2015年5月8日終値 483.3円
  4. 東芝の株価2015年5月11日始値 403.3円
  5. 東芝の株価2015年5月11日高値 403.4円
  6. 東芝の株価2015年5月11日終値 403.3円ストップ安
  7. 東芝の株価2015年5月11日終値で時価総額が約3400億円吹き飛ぶ
  8. 東芝の株価2015年5月11日PTS始値 380円
東芝の株価は、2015年5月8日に業績予想の修正について発表しており、2014年度通期予想の発表を取り下げています。大手重電業界は、日立と三菱電機が過去最高利益を発表しており、東芝の決算にも注目が集まってきました。

東芝は、2015年4月3日に特別調査委員会の設置を発表しており、2013年度の一部インフラ工事の工事進行基準について調査を発表してきました。東芝の特別調査委員会による調査は、1ヶ月程度になることを発表してきましたが、調査は間に合わなかったようですね。

東芝は、2015年5月8日に決算発表延期を発表しており、粉飾決算の影響が深刻になっている可能性を示唆しています。東芝の株価暴落は、16%以上のストップ安になっており、PTSで価格はついていますが株主に大損害が発生していますね。

東芝倒産危機のリストラをまとめましたが、株価暴落が激しくなっており、220円まで転落しています。東芝の粉飾決算は、当初よりも実態がひどくなっていたため、株価の転落が止まらなくなったということですね。

(4)東芝の粉飾決算の中身

  1. 東芝の一部インフラ関連事業
  2. インフラ関連に工事進行基準を採用
  3. 工事原価総額過少見積や工事損失を適時計上していない
  4. 上記以外にも調査が必要な項目がある
東芝の粉飾決算は、インフラ関連事業の会計に問題があったようであり、内部調査が進んでいるようです。東芝は、原子力発電所などのプラント事業があるため、1件当たりの受注金額が巨額になっていました。

原発のような巨大プラントであれば、1基当たり4000億円を超えるものもあるため、複数案件を受注していれば膨大な金額になります。東芝の会計不祥事は、複数の案件にまたがるものであれば、損失を最大限に見積もれば巨額のリスクがありますね。

石山ゲートウェイホールディングス粉飾決算の仕組みをまとめましたが、東芝のような日本を代表する会社が粉飾決算をしていたことに驚いてしまいます。東芝の会計は、大手監査法人が会計監査を行っていますが、監査料は無駄な出費であると感じる投資家がいても仕方がないでしょう。

東芝は、2013年から2014年を調査対象として発表してきましたが、さらに訴求して遡る事を示唆しています。プラント事業のような巨大プロジェクトは、複数年度にわたって建設を続けることになるため、東芝は大規模な決算修正の必要に迫られたということでしょうね。

(5)東芝は粉飾決算で上場廃止にならない

  1. 東京電力は税金で経営支援している
  2. IHIは粉飾決算で上場廃止にならなかった
  3. オリンパスは粉飾決算で上場廃止にならなかった
  4. 日本政府は大企業や国策銘柄は倒産をさせない
東芝は、粉飾決算で株価が暴落しているため、上場廃止になることを懸念している人もいると思います。東芝は、倒産する可能性について口コミもありますが、今回の粉飾決算による倒産確率はゼロに近いでしょうね。

東芝 粉飾決算の真相をまとめましたが、マスコミは不適切会計と表現を用いており、スポンサー企業に対する配慮も分かりやすいでしょう。東芝の取引銀行が、粉飾決算として認定すれば追加融資も困難になるため、粉飾決算というキーワードを使うことはできないでしょう。

日本政府は、インフラ関連の大企業を保護する方針のため、証券取引所は粉飾決算でも上場廃止にしていません。東京電力は、電力インフラとして重要な企業であるため、5兆円以上の税金投入を続けて救済しています。

東芝とIHIは、電力向けのタービン向け事業や土光敏夫が経営者であったことで共通しており、IHIが上場維持していることは参考になるでしょう。東芝の株価は、粉飾決算により暴落していますが、業績が回復して大幅に値上がりすることを期待する投資家も現れていますね。
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