ギリシャ危機2015年の債務交換まとめ

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ギリシャ危機は、2015年2月に債務交換がなければ、ユーロ離脱のリスクが指摘されてきました。ギリシャとユーロ圏財務相会合は、つなぎ融資4ヶ月間で合意しており、問題解決は先送りですね。


(1)ギリシャが粉飾を発表

  1. 1981年ギリシャがEC加盟
  2. 2001年ギリシャがユーロ導入
  3. 2009年ギリシャの粉飾決算が発覚
  4. 単年度予算の国債発行割合がユーロに参加する条件
  5. 政府の国債発行残高が一定以下であることがユーロ参加の条件
  6. ギリシャの国内総生産は問題発覚から10%以上減少している
ギリシャ危機2015年の破綻理由をまとめましたが、分かりやすい経緯を、簡単に見てみましょう。ギリシャ危機は、2015年2月に債務交換求める交渉をしていますが、2009年に粉飾決算を新政権が暴露したことがきっかけになります。

ユーロ加盟国になるためには、国債発行残高や財政赤字に上限があるため、加盟するためのハードルは高くなっています。ユーロは、通貨主権を放棄するデメリットはありますが、ドイツやフランスなどがユーロ加盟しているため、為替変動のないメリットを享受することができます。

ギリシャは、EUとユーロに加盟することにより、貿易や観光産業で大きな恩恵を受けてきました。ギリシャ崩壊危機は、粉飾決算の発覚によりユーロの信頼が破綻しかけたため、株価が大暴落しましたね。
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(2)ギリシャ経済の特徴

  1. ギリシャ公務員は労働人口の25%
  2. ギリシャの年金は55歳支給で過大な水準
  3. ギリシャの観光産業は有名であるが2011年GDPの15%程度
ギリシャ経済の特徴を考えれば、ギリシャ危機が2015年になっても続いている理由が分かります。ギリシャは、労働人口の4人に1人が公務員になっているうえに、年金支給水準も非常に高いことが分かりますね。

ギリシャ債務交換は、ドイツの負担が最も重くなりますが、ドイツの年金支給年齢を考えてみましょう。ドイツは、年金支給年齢を65歳から67歳に引き上げており、さらに63歳に年金支払を引き下げたことが話題になりました。

ドイツは、ヨーロッパ最大の経済大国であるため、EU域内分担の負担が最も重い国になっています。ギリシャとドイツは、経済や財政を比較するまでもないですが、破綻国家のギリシャが異常な水準であることが分かりやすいですね。

(3)ギリシャとヨーロッパの交渉

  1. ギリシャは40兆円以上(3200億ユーロ)の債務
  2. ギリシャがユーロ圏に債務削減することを要請
  3. ギリシャがユーロ圏に債務交換による負担削減を要請
  4. ユーロ圏がギリシャに債務交換による負担削減を拒否
  5. ギリシャは2015年2月末に金融支援終了のため債務交換を要請
  6. ギリシャは2015年2月末からの、つなぎ融資による延長を要請している
  7. ドイツはギリシャ最大の債権国であるがギリシャの要請を拒否している
ギリシャ破綻は、ヨーロッパが債務支援を積極的に行っており、30兆円の金融支援を行っています。ギリシャの左派政権は、緊縮財政と債務削減を公約にしており、前政権からの政権交代に成功しています。

ギリシャ政府の瀬戸際戦術は、後述しますが、ギリシャが強気に交渉する切る札になってきました。ギリシャの財政に致命的であるのは、つなぎ融資や債務交換がなければ、2015年3月にデフォルトすることです。

ギリシャは、ドイツに対して22兆円の戦後賠償を突然に要求していますが、意味不明であるため相手にされていません。ギリシャ危機は、2009年からヨーロッパの債務問題に焦点は集まりましたが、ヨーロッパは通貨安定のために一定の対応ができているということでしょうね。

(4)ギリシャのグレグジットによる瀬戸際戦術

  1. グレグジットとはギリシャとイグジットの造語
  2. グレグジットとはギリシャがユーロ離脱する意味
  3. ギリシャ離脱により南欧が追随するリスクが発生する
  4. ギリシャ離脱がヨーロッパ経済に打撃を与えて世界に波及
  5. ギリシャ政府はグレグジットを公言して交渉を行おうとしている
ギリシャ危機は、グレグジットという単語が流れていますが、グレグジットはどういう意味なのか分からないという口コミがあります。グレグジットは、ギリシャがユーロ離脱を駆け引きに使っている瀬戸際戦術と言えば分かりやすいでしょうね。

ギリシャ政府は、緊縮財政撤回と債務削減を要求しており、ユーロ圏に残って欲しければ要求に従えという交渉になります。ヨーロッパは、ギリシャに多額の債権を保有していますが、外国政府に貸している借金を取り立てるのは非常に困難です。

グレグジットは、ヨーロッパ経済に大きなダメージを与えるため、世界経済に対する影響が懸念されています。ギリシャ政府は、グレグジットを債務交換に有利になる交渉戦術としてきましたが、2015年3月の資金繰り破綻が迫っており時間切れになるという見方もありますね。

(5)グレグジットで発生すること

  1. ギリシャがユーロ使用の廃止
  2. ギリシャが新通貨ドラグマを復活
  3. ギリシャの新通貨には信用力が皆無
  4. ギリシャのユーロ建て住宅ローンが崩壊
  5. ギリシャの銀行システムが破綻するリスクがある
  6. ギリシャは輸出産業が弱いため外貨を稼ぐことが難しい
  7. ギリシャはエネルギー輸入国であるため支払が困難になる
ギリシャ危機は、2015年2月末に債務交換交渉を行っていますが、グレグジットで発生することについて考えてみましょう。ギリシャ危機が、ギリシャのユーロ圏離脱により発生すれば、ヨーロッパ経済がギリシャを支援する余力はないという前提で考えてみましょう。

ギリシャの借入は、現在の通貨ユーロ建てで行われていますが、ユーロから離脱すれば新ドラグマによる返済を行う必要があります。ギリシャは、産業基盤の弱い小国であるため、銀行は多額の不良債権が発生することになるでしょうね。

ギリシャとユーロ圏財務相会合は、つなぎ融資を4ヶ月延長することに合意したことを、2015年2月21日に報じられています。ギリシャ危機は、グレグジットによって発生するリスクを考えれば、産業基盤のないギリシャは追い込まれているとも言えますね。

ギリシャデフォルトの原因をまとめましたが、2015年7月時点では、銀行の預金封鎖が行われています。ギリシャ政府は、国民投票や借金減額などの開き直りを続けていますが、国の未来はどうしようもない状況が続きそうですね。
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