ロシア破綻の理由

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ロシアの破綻は、10年以上前に発生しており、石油価格の下落が大きな理由の一つでした。ロシア経済は、石油下落と経済制裁により格下げされていますが、破綻した時と違う面もありますね。


(1)国家破綻と石油危機

世界経済は、グローバル化によって繋がりが深まっており、一国だけに悪影響は収まらなくなっています。ウクライナやギリシャは、主要産業が破綻しているため、外貨を稼げず税収も減少していますね。

企業が倒産すれば、経営再建のために債権カットを行って、買収されるか消滅することになります。国家は、国債を通じて世界中から資金調達をしているため、破綻すれば国債は全額償還されないリスクがありますね。

資源国は、石油や鉱石の価格が低迷しているため、株価暴落や通貨安により経済混乱が続いています。ロシアやブラジルは、海外から多額の資金流入が続いてきましたが、石油価格の下落により株式市場が暴落していますね。
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(2)ロシアの過去の破綻

  1. 資源価格が下落
  2. 新興国は信用力が低い
  3. アジア通貨危機発生の影響が大きい
  4. 世界の投資家が通貨安や倒産リスクを考えて資金引上げ
  5. ロシア経済にも信用不安が広がったため投資家が資金回収
  6. 新興国に巨額投資をしたノーベル経済学賞受賞者設立のヘッジファンドが倒産
ロシア経済の破綻は、世界中で懸念されていますが、1998年にデフォルトが発生しています。ロシアは、石油や天然ガスなどの天然資源が主な輸出品目のため、資源価格が低迷すれば破綻するリスクは高くなる特徴がありますね。

1990年代のロシアは、ソ連崩壊の混乱や資源価格下落により、経済混乱が続いてきました。ロシアは、経済基盤が弱い中でアジア通貨危機が発生したため、資金が逃げ出したためデフォルトに繋がっていますね。

ロシアがデフォルトしたときに、大手ヘッジファンドのロングタームキャピタルマネジメントの倒産が話題になりました。ロングタームキャピタルマネジメントは、高い収益率により世界中から資金を集めましたが、借金を活用してロシアに投資していたため運用失敗で巨額損失が発生していますね。

(3)ロシアのデフォルトによる影響

  1. ロシアは生活必需品を輸入に頼っている
  2. ロシアは天然資源の価格変動による影響が大きい
  3. ロシアは外貨準備が少なかったため輸入に必要な資金が不足した
  4. ロシアの生活必需品は輸入価格の値上がりにより国内生産が増加した
  5. ロシア経済は石油価格の値上がりが始まったため急速に景気が回復した
  6. ロシア政府は天然資源値上がりにより外貨準備を増加させることに成功した
ロシアは、石油や天然ガスを輸出して収益を得ており、生活必需品を輸入する支払代金にしてきました。ロシアの財政は、石油価格値下がりにより破綻したため、輸入品を調達できずに品不足で経済混乱が発生していますね。

ロシアやソ連は、工業国であるという口コミや評価になっていましたが、実態は資源輸出国となっており日用品は輸入に依存していました。ロシアは、通貨ルーブルの値下がりにより、ドル建の食料品や日用品の輸入が困難になり品不足になりました。

ベネズエラ破綻の理由をまとめましたが、資源国は商品市況が悪くなれば、国家破綻になるリスクがあります。ベネズエラは、ロシアよりも原油採掘コストが高い国のため、外貨準備高が少なければ資源があっても国は潰れる事例でしょう。

ロシアは、エリツィン政権からプーチン政権に交代したころ、チェチェンの紛争によって国威発揚に成功しました。プーチン政権は、ロシアの資源関連企業の国有化を進めただけでなく、石油や天然ガス価格の値上がりにより経済成長と外貨準備の増加に成功していますね。

(4)ロシア国債の格下げが注目される理由

  1. カントリーリスクは国債の格付けに反映
  2. 企業の格付けは国債や金利に連動する
  3. 企業の調達金利=国債金利+格付けに応じた金利
  4. 機関投資家の投資基準はジャンク債に投資しない方針がある
  5. ロシア国債が格下げされればロシア企業の資金繰り破綻リスクが高まる
  6. ルーブルの通貨安はロシア国債が格下げされれば通貨切り下げリスクが高くなる
ロシア国債の格付は、フィッチが2014年1月に格下げを発表しており、投機的な水準の一歩手前に設定されました。機関投資家は、投機的な水準の国債に投資しない運用方針を定めているところが多いため、ジャンク債に格下げされれば資本が一斉に逃げ出すリスクがありますね。

企業の調達金利は、自国の国債金利に応じて変動しており、企業格付けが低ければ金利は高くなります。企業の格付けは、国債金利の影響を大きく受けるため、国債の格付けは国際競争力を維持するためにも重要になりますね。

ロシア企業は、ドル建て資金調達を行っていますが、資源採掘をするときの採掘器具やパイプラインなどはドル建で輸入しています。ロシアの信用不安は、為替レートのルーブル安ドル高によってロシア企業のドル建支払負担を重くしており、国債の格下げにより金利負担も増えることになりますね。

(5)ロシア破綻の可能性

  1. ロシアの外貨準備2014年末 約4000億ドル
  2. ロシアの外貨準備のうち金保有量 450億ドル
  3. ロシアの外貨準備ランキングは2013年世界5位
  4. ロシア企業の倒産危機は資金供与をすることができる
  5. ロシアの輸出品目は石油価格下落の影響を大きく受ける
  6. ロシアの輸出品目は天然ガス開発や外国の影響は大きい
  7. ロシアの輸出品目は天然資源価格の市況変動の影響に注目
  8. ロシアは中国との関係改善を進めており資源価格低迷による動向に注目
ロシア破綻の可能性は、通貨ルーブルがドルベースで半値に暴落しており、外貨準備は急速に減少しているため口コミで広がりました。ロシアの外貨準備は、世界5位の規模になっており、多額のドルや金を保有しているため短期間は問題ないようですね。

ロシア企業は、欧米の経済制裁によってドル資金調達が困難なだけでなく、石油や天然ガスの価格暴落により経営が悪化しました。ロシアの石油は、採算レートが高いため、石油価格の暴落により赤字の発生が口コミで問題視されていますね。

ブラジルレアル破綻の見通しをまとめましたが、ロシア企業の方が、石油の採掘コストは低い水準になります。ロシアの歳入は、ブラジルよりも天然資源に依存していますが、増産により利益を増やそうとしています。

ロシアの天然資源は、石油や天然ガスの価格は下落していますが、中国は良好な外交関係を生かして資源調達交渉を進めています。ロシアは石油や天然ガスだけでなく、プラチナや金など多種類を輸出しているため、資源価格下落の動向に注目ですね。
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