(1)過払い金の倒産 プロミスの銀行融資
消費者金融は、貸金業法の改正によってグレーゾーン金利が撤廃されたうえに、過払い金の返済によって業績が悪化しました。消費者金融大手の武富士は過払い金訴訟が多発によって倒産しましたが、武富士の創業家に対する訴訟が継続しています。プロミスは武富士と同様に業績が悪化していましたが、三井住友銀行が出資と融資を行っており、過払い金の返済を続けてきました。プロミスは過払い金を積極的に支払ってきたうえに、三井住友銀行カードローンなど無担保ローンの保証事業が拡大していますので、過払い金の負担は減少していますね。
プロミスやアコムは、三井住友銀行や三菱東京UFJ銀行の経営支援により、業績が改善しており利益が増加しています。大手銀行のカードローンは、消費者金融が保証していることが多いので、積極的な銀行融資に貢献していると言えますね。
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(2)過払い金の支払い
- 利息制限法10万円未満の利息 年利20%
- 利息制限法10万円以上100万円未満の利息 年利18%
- 利息制限法100万円以上の利息 年利15%
- グレーゾーン金利 利息制限法と出資法の間の金利
- 出資法の刑事罰 年利29.2%
プロミスが出資法に基づいて融資を行っているときに、カードローン利用者は、融資の元本と利息を支払うことになります。プロミスがグレーゾーン金利で融資を行っていたとすれば、出資法の上限を超える利息は余分に支払っていたと判決がでたということですね。
プロミスだけでなく、消費者金融やクレジットカード会社は、利息制限法に基づいたキャッシングが求められることになっています。プロミスは過払い金の返済を進めてきましたが、グレーゾーン金利の廃止によって元本返済が早くなる仕組みについて考えてみましょう。
(3)プロミスの過払い金と元本返済
- プロミス利用者 元本返済
- プロミス利用者の利息 利息制限法の上限の利息
- プロミス利用者の利息 利息制限法を超える金利の利息
- 利息制限法を超える金利の利息は元本返済したと考える
- 元本返済の早期化によってカードローンの支払利息が激減する
グレーゾーン金利が撤廃されたということは、利息制限法に基づいた金利部分は、元本の早期返済を行ったして考えます。プロミスの利用者は、元本返済の繰上げで元本が減少したということは、金利が減少してカードローン返済が早く進むことになりますね。
プロミスの利用者が、新たにキャッシングを利用をしていないと考えると、グレーゾーン金利を元本返済することで、カードローンの融資残高は急速に減少します。プロミスの利用者は、カードローンの早期返済が可能になりますので、多額の利息支払が不要になり、過払い金として返済されることになりますね。
(4)プロミスの業績 過払い金の支払
プロミス営業収益
- 2011年 2384億円
- 2012年 1962億円
- 2013年 1871億円
プロミス経常利益と当期純利益
- 2011年 経常損失488億円 当期損失960億円
- 2012年 経常損失1555億円 当期損失1670億円
- 2013年 経常利益519億円 当期利益482億円
プロミスは、大手消費者金融会社として高い知名度があるうえに、三井住友銀行のブランド力によってカードローンの信用力が高まっています。プロミスは過払い金の支払によって業績は悪化してきましたが、2013年3月期は多額の経常利益と当期利益を計上しています。
三井住友銀行カードローン審査に通りやすい理由と家計破綻を見ると、プロミスが保証を行っていることが分かります。プロミスはグレーゾーン金利の廃止によって、売上にあたる営業収益が大幅に減少しているように見えますが、保証業務の拡大によって利益拡大に成功したと言えますね。
(5)プロミスと三井住友銀行の業績
- 三井住友フィナンシャルグループ2012年度決算 最終利益7940億円
- 三井住友フィナンシャルグループ2013年度決算予想 最終利益7500億円
- 三井住友フィナンシャルグループ2013年度第3四半期 最終利益7047億円
- SMBCコンシューマーファイナンス2013年度第3四半期決算当期利益500億円
- 三井住友銀行カードローンの融資増加 プロミスが保証
- 三井住友銀行の無担保ローン融資増加 プロミスが保証
プロミスは、SMBCコンシューマーファイナンスに名前を変更していますが、巨額の利益を稼いでおり三井住友銀行グループの収益に貢献しています。三井住友銀行カードローンなどの無担保ローンは、プロミスが保証業務を行っていますので、三井住友銀行グループで利息と保証の収益を取り込める経営体制を構築していますね。
プロミスは過払い金返済が順調に進んだことで、融資と保証業務を積極的に行って収益が拡大しています。プロミスのように過払い金の処理が進んだ大手消費者金融は業務拡大を進めていますので、カードローンの種類が増加しており、融資を受けやすくなっていると言えますね。 スポンサードリンク
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