八街工業 倒産の理由

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八街工業、倒産の理由を見ると設備投資により、借入が多いことが分かります。自動車部品産業は高い技術力がありますが、中小企業ですので資金繰りが経営課題の会社も多いですね。

(1)自動車部品企業の倒産

自動車産業は高い技術力が求められますが、日本の自動車会社は世界シェアが高いため、日本の技術力は世界有数であると言えます。自動車会社に製品を納入する自動車部品会社は、コスト競争力と高い品質の両方を求められています。

日本の自動車部品会社は高い技術力を持っていますが、中小企業は資金繰りの問題を抱えており、大企業より環境の変化を受けやすいと言えます。

(2)八街工業が特別清算で倒産

八街工業、倒産の理由について、2013年8月9日の帝国データバンクが、八街工業、負債38億円で特別清算開始決定受けるを報じているので見てみましょう。
八街工業(株)(TDB企業コード985381941、資本金2100万円、千葉県八街市八街に45、登記面=東京都中央区銀座6-13-16、代表清算人鏡高志氏)は、7月29日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。
八街工業が倒産しましたが、特別清算による倒産ですので、資金繰りの逼迫による突発破綻ではないことが分かりますね。

(3)自動車や建材関連が主力

当社は、1965年(昭和40年)5月に設立された合成樹脂製品の製造業者。自動車用マットや土木用シート、建材用床材シートなどの各種シート・マット類を製造し、全国の自動車内装品製造業者や建材製造業者、住宅設備機器製造業者を主体に卸売業者やホームセンターなどの小売業者に販路を展開していた。
八街工業の製造品目を見ると、合成樹脂製品の製造業者として創業していますが、シートやマット類製造の技術を高めていることが分かります。

日本の自動車産業の規模は40兆円以上の巨大産業であると言われており、世界でも最高水準の技術とシェアを持っています。自動車産業は部品産業への雇用も大きいですが、技術力が求められますので、中小企業の技術力が高いですね。

(4)自動車関連が中心の受注

原材料の混合から製品完成までを一貫して行い、特に熱触媒(オイル)で加工する設備を有しているため、高温での樹脂加工を可能にしたことで幅広いニーズに対応。自動車関連をメーンに安定した受注が得られ、近年はバスルームの床マットが伸長し、2012年8月期の年売上高は約15億円を計上していた。
八街工業はシート・マット類の製造を行っていますが、一見すると技術力が高くないように見えます。八街工業の製造設備の特徴を見ると、自動車向けに製品を納入できる企業は、高い技術力や優れた製造方法を持っていることが分かりますね。

ラムインターナショナル日本倒産の理由をまとめましたが、自動車部品会社は原価削減を求められるだけでなく、世界各地に進出を求められることがあります。自動車メーカーは、景気によって部品調達を削減するため、体力のない自動車部品メーカーは倒産することがよくありますね。

(5)金融機関が債権譲渡

他方、2000年代前半には当社に対する債権が金融機関から(株)整理回収機構(東京都千代田区)に譲渡されるなど金融環境が悪化し、過剰債務が重くのしかかっていた。また仕入価格の高騰に加え、販売価格も低下傾向をたどっていたほか、新製品開発のための設備投資に伴うコスト増により収益が圧迫されていた。
八街工業の債権は、整理回収機構に債権譲渡されていますが、その理由についていくつか考えてみましょう。
  1. 金融機関の破綻
  2. 不良債権処理による債権売却
八街工業の経営状況は不明ですが、整理回収機構が債権を買い取りを行う代表的な事例として、上記の二つを考えることができます。八街工業の借金は、仕入価格上昇による運転資金の増加、設備資金の融資によるものがありそうですね。

(6)新会社に事業譲渡

2013年3月1日には会社分割により新・大同化成(株)(千葉県八街市、代表水戸在権氏)に事業を譲渡し、商号を現商号に変更、3月31日に開催した株主総会の決議により解散していた。負債は2012年8月期で約38億5700万円だが、変動している可能性がある。
八街工業は、新会社に事業譲渡を行った後に倒産していますね。会社分割の目的は、負債の削減に加えて、従業員の待遇変更や各種契約条件の見直しによるコストカットなどがあると言われています。

八街工業は倒産しましたが、民事再生の申請ではなく会社分割による事業再生を目指していますので、大同化成として会社再建に成功するのかどうか注目ですね。
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