リラックスコーポレーション倒産の理由

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リラックスコーポレーション倒産の理由を見ると、高級ホテルに賃料を滞納しており、資金繰りが厳しかったことが分かります。リラックスコーポレーションは、前払チケットを販売することで、手元資金の不足を補っていたようですね。

(1)倒産と前払金

前払金は、倒産すると一般債権ですので、税金や従業員の給料が優先されます。一般債権には、前払金以外に、取引先との商取引が含まれますので、全額返金されるとは限りません。

エステや美容、長期の治療など高額商品やサービスを、前払金で支払う場合は倒産リスクがあることを考えるのが重要になります。前払金は、企業が運転資金として流用していることが多いため、倒産後に全額返金されないことがよくありますね。
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(2)エステサロンの債権者が数千人

リラックスコーポレーション倒産の理由について、 2013年5月28日の東京商工リサーチが、クーポン購入者などの被害者は数千人 エステサロン「アムールスパ」が破産したことを報じているので見てみましょう。
都内でエステサロンを経営していた(株)リラックスコーポレーション(TSR企業コード:293167800、港区南青山4-17-33、柴田伸介社長)は5月15日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。破産管財人によると、「一般顧客を含む債権者数は数千人にのぼる。顧客(前売りクーポン購入者)数や債権額などは届け出前のため詳細な数字は把握できておらず、今後調査を進めて行く」と話している。
リラックスコーポレーションが倒産しましたが、債権者は数千人になるようですね。リラックスコーポレーションのようなエステサロンは、塾の倒産のように前払いで支払ったお金は一般債権になりますので、優先債権の支払いの後になります。

リラックスコーポレーションの資産処分をした後に、税金や従業員の給料などが優先されますので、エステサロンの前払を行った方の返金はその後になります。

(3)ザ・プリンスホテルさくらタワー東京でスパを運営

同社は、港区南青山の本社と「ザ・プリンスホテルさくらタワー東京」(港区)の2カ所でリラクゼーションスパ「アムールスパ」を経営していた。あらかじめ回数券を購入するとお得になるセットクーポンや、大幅に割引したクーポンサイトでの販売で売上高を伸ばし、平成24年6月期の年商は約2億9400万をあげていた。
リラックスコーポレーションは、ザ・プリンスホテルさくらタワー東京でスパを運営していたようですが、有名ホテルのため利用者は信頼していた可能性があります。

リラックスコーポレーションは、クーポンサイトの利用で売上高を増やしたようですが、クーポンサイトの利用による顧客急増に対応しきれず評判を下げている店があることもポイントでしょうね。

(4)クーポン購入者に倒産の連絡

5月14日、突然、同社から会員やクーポン購入者に向け事業停止を知らせるメールが一斉配信された。メールは「5月9日、主力店舗だったホテル内店舗の賃貸借契約をめぐり、ホテル側から再契約をしないとの通告を受けた。9月以降の賃借契約を更新できず、チケット販売を断念せざるを得ず、資金繰りがつかなくなったことから、破産申立以外に方法がなくなった」との内容で、15日に東京地裁へ破産を申請した。
リラックスコーポレーションは、クーポン販売により会社の売り上げを増やしてきたようですが、事業停止をメールで知らせたようですね。

リラックスコーポレーションは、倒産した理由をホテルの賃貸契約が更新できなかったことを理由としていますが、アムールスパ運営のため賃料滞納を繰り返しています。リラックスコーポレーションは資金繰りが逼迫しており、クーポン販売の資金を受け取ることで自転車操業を行っていた可能性があります。

(5)アムールスパ利用客の混乱と返金は一般債権

突然の事業停止の知らせに未利用のクーポンを持つ顧客に混乱が広がっている。破綻原因は破産手続の中で明らかにされるが、支払い済み未利用クーポンなどの扱いは現時点では未定。ネット上ではクーポンチケットを持つ顧客の書き込みが広がっている。
アムールスパ利用客に、リラックスコーポレーション倒産の余波が広がっているようですが、一般債権として返金は後回しになる可能性が高いと思います。アムールスパのクーポン購入者のお金について、どのようになるのか簡単に考えて見ましょう。

ミュゼプラチナム倒産の危機をまとめましたが、リラックスコーポレーションのように前払金ビジネスは、顧客が突発破綻により混乱することがよくあります。リラックスコーポレーションやミュゼプラチナムは、美容業界で急速に成長したようですが、新規会員を獲得できなければ資金繰りは厳しくなる業種ということですね。

(6)アムールスパの返金

  1. アムールスパのチケット返金
  2. 税金や給料支払いが優先されるため、アムールスパのチケットを一部返金
  3. 税金や給料支払いが優先されるため、アムールスパのチケットを全額返金できず
  4. リラックスコーポレーションにスポンサーが現れた場合、クーポンの利用継続
  5. リラックスコーポレーションにスポンサーが現れた場合、クーポンを一部返金
アムールスパのチケット代金が返金されるのかどうかは、2つの点がポイントになると思います。
  1. リラックスコーポレーションに返金のため、十分な資産があるのか
  2. リラックスコーポレーションにスポンサーが現れるのか
アムールスパの事業を引き継ぐ会社が現れたとしても、負債を全額引き継ぐのは、メリットが薄いと言えます。

(7)ザ・プリンスホテルさくらタワー東京も被害者

なお、ザ・プリンスホテルさくらタワー東京は同ホテルホームページ上で「2月以降の賃料および諸経費が滞納していた。それ依然の賃料も度々遅延する状況だった」と明らかにしている。
ザ・プリンスホテルさくらタワー東京は、リラックスコーポレーションに場所を貸していましたが、賃料が滞納されており被害者のようですね。リラックスコーポレーションは、ホテルに賃料の滞納を繰り返しており、倒産の兆候があったことが分かります。
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