粉飾決算の見分け方

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粉飾決算は中小企業で多いように思いますが、上場企業でも会計操作があり公認会計士が有罪となっています。企業の非公開情報を銀行は入手しやすいですが、企業グループの情報を完全に捕捉するのは困難であり、同業界の企業のほうが気付きやすいかもしれないですね。

(1)上場企業の粉飾決算

  1. アクセス粉飾決算の真相と株式上場
  2. オリンパス粉飾子会社のヒューマラボを特別清算
  3. 公認会計士 粉飾決算プロデュースで実刑の理由
  4. ニイウスコー粉飾決算と倒産 監査法人の問題点
上場企業は、監査法人が会計監査を行っており、公認会計士が決算書が信頼できるものであると信認を与えています。

株式市場で株が値上がりしたり、株が値下がりしたりしていますが、通常、上場企業の決算書は一定の基準のもとで粉飾決算を行っていないという前提があることが分かります。

証券取引所で上場企業の株式を売買しますが、一般投資家が全ての資産を目視で確認することは、事実上、不可能です。しかし、上場企業が粉飾決算を行う際に、公認会計士が会計操作に加担している事例があります。

(2)非上場企業の粉飾決算 銀行の大株主

上場企業でも、粉飾決算を行っていることが明らかになっていますが非上場企業が粉飾決算を行う事例について、林原 倒産の原因と粉飾決算の真相を見てみましょう。
  • 林原は粉飾決算の発覚により債務超過
  • 中国銀行(地方銀行)がメインバンク
  • 中国銀行(地方銀行)の筆頭株主
  • 林原は粉飾決算により倒産後、スポンサーが見つかり、債権への配当が高かった
企業の経営に対して、銀行はモニタリングする立場にあります。銀行と特定企業が資本関係でも親密になりすぎると、企業経営をチェックする機能が弱まります。

林原は粉飾決算により倒産したものの、スポンサーが見つかり高額で事業買収を行っています。中国銀行は、粉飾決算を見抜けなかったものの、事業買収金額が高額であったため、損失計上は最小限にとどまっています。

(3)非上場企業の粉飾決算 銀行が兆候を見逃し大赤字

林原は粉飾決算により倒産しましたが、スポンサーの高額な買収により、貸出債権に対する配当が多額であったため、損失は限定的にとどまりました。

非上場企業の粉飾決算で銀行が兆候を見逃した事例について、小野グループ倒産と粉飾決算により福井銀行は大赤字となっています。

銀行は融資のプロであり、決算書や預金口座の内容など非公開の情報を入手できる有利な立場にありますが、粉飾決算を見抜くことは困難であることが分かります。

(4)グループ会社を用いた粉飾決算

  1. 親会社と子会社の決算時期が異なると会計操作の可能性がある
  2. 取引先の銀行数が多いと、実態の把握が困難
  3. グループ企業の全てが、特定銀行の取引先企業ではない
粉飾決算は、非公開の情報を入手できる銀行であっても行われていますが、その理由について簡単に見てみましょう。

銀行は、非公開の情報を入手できる立場にありますが、グループ企業の全てが決済用の預金口座を特定の銀行にしていないければ、実態把握は困難です。

(5)決算書の異常値と検証

  • 公認会計士が、上場企業の粉飾決算の作成にも協力している
  • 粉飾決算は、非公開情報を入手できる立場の銀行でも見破ることは難しい
粉飾決算を、公開されている情報から一般個人から見破る方法は困難であることが分かります。決算書を数期分ならべて、異常な数値をチェックする方法があると言われていますが、その数値を検証するために非公開情報やヒアリングを普通の企業が行うことは困難ですね。

決算書は、信用調査会社から購入可能です。決算書に異常値があると感じた場合は、同じ業界であれば取引量の変化などが聞こえてきますので、銀行よりも重要な業界情報を入手しやすいかもしれないですね。
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