大王製紙タイ子会社 粉飾決算の方法

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大王製紙は、タイ子会社の連結外しによる粉飾決算を行っていますが、業績の進捗が計画通りではないようですね。大王製紙は創業家が引退しましたが、後任の経営陣と監査法人のチェックが緩いことが分かりますね。

(1)連結外し会計操作は2015年3月期まで続く予定

前回、大王製紙 内部告発と粉飾決算について見ていきましたが、粉飾決算の方法について、2013年3月22日の週刊ダイヤモンドを見てみましょう
社内では15年3月期決算から、連結にする予定だった」とある大王製紙社員は声を潜める。内部資料にある、EITの中長期計画を見るとその理由がわかる。
大王製紙は、タイ子会社の連結外しによる会計操作を2015年3月期まで継続する予定であったと内部告発があるようですね。大王製紙が行っている、粉飾決算の方法について見てみましょう。
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(2)創業期の赤字を計上せず、黒字後に組み入れ

15年3月期に2億2000万円の経常黒字化を達成する計画なのだ。つまり、赤字が大きいうちは連結からはずし、少額でも黒字転換した時点で連結に組み入れるという手前勝手な方針が透けて見える。
大王製紙が粉飾決算を行った方法と、連結外しを行っている理由は決算書に、赤字のタイ子会社分を計上しないためです。
  • 2011年11月 大王製紙タイ子会社 設立
  • 2012年12月 大王製紙タイ子会社 販売開始 経常赤字11億5549万円
  • 2015年3月期 大王製紙タイ子会社を経常黒字化後に連結組入予定
大王製紙に限らず、企業の創業期は先行投資が必要なため、赤字になることが一般的です。脱税指南 税理士を逮捕されたことがありましたが、税理士や公認会計士が不正を行うことで社会的な信頼を失っていると感じている人がいると思います。

大王製紙の連結外しによる粉飾決算を、4大監査法人が見逃していたとすれば、一般投資家は隠れ損失による損害を受けていますね。

(3)決算書のないドンブリ勘定 監査役と監査法人が手抜き

さらに驚くべきことに、EITは、当初資本金が12億6000万円もありながら、「昨年末時点で貸借対照表はなく、損益計算書と資金繰り表はあるものの不完全なものでしかなかった」(大王製紙関係者)というから上場企業グループの体をなしていない。
大王製紙のタイ子会社で驚くことは、監査役や監査担当の公認会計士が、貸借対照表のない決算書を黙認か見逃していることです。大王製紙の事例で分かることは、監査法人が上場企業の子会社に対して、決算書を揃えるという基本的な確認すらしていないことですね。

イオンフィナンシャルサービス粉飾決算と横領着服の不祥事を見ると、台湾子会社で不祥事が発生しています。イオンフィナンシャルサービスは上場企業ですので、監査法人の監査が行われていますが、海外子会社の不正を発見することができなかったようですね。

(4)大王製紙タイ子会社の販売不調

EITは当初、12年12月期に売上高23億5000万円を見込んでいたが、10月30日時点で、15億8000万円に下方修正している。販売が伸びずに苦しんでいるのだ。
大王製紙のタイ子会社の業績を見ると、業績の進捗が悪く、2015年3月期の黒字化が困難な可能性があることが分かります。
  • 2012年12月期見込み 売上高23億5000万円
  • 2012年10月30日時点 売上高15億8000万円に下方修正
  • 2012年12月期予想 売上高18億9600万円 上記は10ヶ月間のため10で割り、12か月分をかけたもの
2012年10月30日時点の売上高をもとに、大王製紙タイ子会社の年間売上高を予測すると、2012年12月期見込みの売上を達成していない可能性が高いことが分かります。

スズキ粉飾決算の可能性についてまとめましたが、大王製紙だけでなく海外子会社の会計問題が時々問題になっていますね。上場企業は多数のグループ企業と世界中で関係がありますので、監査法人は確認しきれておらず、株式投資の際に注意が必要ですね。

(5)大王製紙タイ子会社は急成長による業績改善は困難

さらに現地の販売代理店との13年12月期の販売計画は、内部資料によると「基本合意は不可能」と記されるほど乖離しており、少なくとも急成長は期待できない。
業績回復に向けて功を急ぐがあまり、EITに対して過剰な期待を抱き、多額の投融資を行った様も見て取れる。
大王製紙タイ子会社は、業績進捗が計画から遅れていますが、販売戦略が進んでおらず業績改善は困難のようですね。

大王製紙は、創業家である井川家の決別を宣言していますが、後任の経営陣と監査法人が機能していないことが分かりますね大王製紙 粉飾決算の仕組みに続く。
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